「読書ノートを書いてみたいけれど、どんなふうに書けばいいの?」
「おしゃれに読書ノートを書きたいけど、やり方がわからない」
そんな人のために、おしゃれな読書ノートの書き方を6つご紹介。
すべて筆者が実際に書いてみて、どんな人におすすめなのか解説しています。
この記事を読めば、あなたにぴったりの読書ノート術がきっと見つかりますよ。
また、おすすめのノートもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
読書ノートのメリットとは?
そもそも読書ノートにはどんなメリットがあるのでしょうか?
せっかく読書ノートを始めるなら、どんな効果があるのか知っておいたほうがモチベの維持にもつながるので、ぜひ押さえておいてくださいね。
本の内容が記憶に残りやすくなる
読書ノートのメリットとしてまず挙げられるのは、「本の内容が記憶に残りやすくなる」です。
「読んだ本の内容をすぐに忘れてしまう」
「どんな本だったのか人に説明できない」
こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ読書ノートをつけてみてください。
精神科医の樺沢紫苑氏によれば、インプットとアウトプットの黄金比は3:7であるといいます。
読書というインプット作業だけでは、記憶に定着しないのです。
また、「書く」ことが重要なポイント。
タイピングをして内容をまとめるだけでなく、自分の手で文章を書くということで脳へ刺激がいきます。
実際に、授業でタイピングでノートをとったグループと、手書きでノートをとったグループで記憶の定着度を比較した研究では、後者の方が優秀な成績だったという研究結果もありますよ(2014/米プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者)。
もっと、本の内容を定着させる方法を知りたいという人はこちらの記事をぜひ読んでみてくださいね。
人間は忘れる生き物ですが、読書ノートをつけることで記憶の定着率はグッと上がります。
本から得た学びを深掘りできる
次に挙げられるのは、「学びを深掘りできる」という点です。
読書をしていると、自然と理解できなかったところやもっと詳しく知りたいと思うところがでてきますよね。
読書中に浮かんだ疑問などをきちんとメモしておき、気になったところだけでも深掘りすると本に対する理解度が格段に上がります。
読書のモチベーションが上がる
読書ノートをつけていると、読書へのモチベーションもUPします。
ノートを見れば、自分がどれだけの本を読破したのか一目瞭然。
自分の努力が可視化されて、もっと本を読もうという気持ちになりますよ。
自分の考えを整理できる
読書ノートのメリットとして、「自分の考えを整理できる」という点も見逃せません。
読書ノートをつけていなければ、本を読んだあと「面白かった」「勉強になった」で終わってしまいがち。
しかし、読書ノートに自分が思ったことや感想をメモしておけば、本に対する自分の立場が明確になります。
しっかりと自分の意見が持てるようになるので、友人に本を勧めたり、本の内容について議論したりするときに役立ちますよ。
目的意識を持って読書できる
本を読む前に、「自分はこの本から何を得たいのか」「読んだあとに自分がどうなっていたいのか」をノートに書いておけば、目的に沿って読書できます。
目的意識を持ったうえで本を読むことで、インプット自体の質も格段に上がりますよ。
本で得た知識を活用しやすくなる
読書ノートを作成しておけば、いつでも重要なポイントだけを見返すことができるので、獲得した知識を活用したり、ノウハウを実行したりしやすくなります。
せっかく本を読んで学んだことも、実生活で活用できなければ意味がありませんよね(娯楽のための読書は例外です)。
読書ノートは、作って終わりではなく、定期的に見返すことも大切ですよ。
読書ノートのおしゃれな書き方を6つ試してみた
読書ノートの書き方を模索中の筆者。
そこで今回は、インターネットや読書術に関する本などでリサーチし、有名な読書ノートの書き方を洗い出して、6つ実践してみました。
やってみたからこそわかることがたくさんあったので、ぜひ読書ノートづくりの参考にしていただけたらうれしいです。
ブックリスト
ブックリストとは、教育学者として有名な齋藤孝氏が実践していた読書ノートの書き方。
ノートに記載するのは、次の4項目のみです。
- 本のタイトル
- 著者名
- 出版社名
- 感想(ひとことでOK)
今回は、こちらの本のブックリストを作成してみました。
実際のノートがこちら!
やってみてわかったのは、非常にシンプルで書きやすいということ。
ブックリスト方式なら、無理なく読書ノートを継続できそうです。
初心者であれば、まずこの方法から試してみることをおすすめします。
ブックリスト方式はこんな人におすすめ
- 読書ノートに初めてチャレンジする人
- 文章を書くことに苦手意識のある人
- 読書ノートになるべき時間をかけたくない人
ただし、もっと本の内容・感想を詳細に記録しておきたい人や、読書ノートに慣れている人にとっては少し物足りないと感じる可能性もあります。
ねぎま式
元新聞記者の奥野宣之氏が推薦する読書ノートの書き方が、「ねぎま式」。
記載するのは以下の項目です。
- 重要だと思った箇所/心が動いた箇所の書き抜き
- 書き抜いた文章に対する感想
書き抜きと感想が交互に来るので、焼き鳥の「ねぎま」に似ていますよね。
この方法の特徴的な点は、本全体に対する感想ではなく、文章に対する感想を書くこと。
また、奥野氏によれば感想が思い浮かばないときは空欄でもOKだそうですよ。
こちらも実際にやってみました。
読んだ本は、ブックリスト式と同じく「孤独と居場所の社会学」です。
実際のノートがこちら!
このとき、書き抜いた部分の文頭には「◯」を、自分の言葉の文頭には「☆」をつけてわかりやすくしました。
やってみてわかったのは、ねぎま式もまたブックリスト方式と同様、読書ノート初心者に向いているということです。
心に残った文章を書き抜くことで、記憶にも残りやすいような気がしました。
書き抜いた文章に対して、自分の考えや感想を逐一書いていくので、思考も深まるような気がします。
ねぎま式はこんな人におすすめ
- 読書ノート初心者
- 自分の意見を持てるようになりたい人
- 簡単な書き方を探している人
一方で、文章を書きぬくのが作業的にも感じてしまいました。
文章が多いと書き写すだけでも一苦労なので、面倒に感じてしまう人もいるかもしれません。
コーネル・メソッド
続いては、「コーネルメソッド」です。
元々は学生向けに開発されたノート術ですが、読書ノートとしても活用できます。
ノートの使い方は以下のとおり。
実際に取り組むにあたって読んだ本はこちらです。
実際のノートがこちら!
やってみて感じたのは、本の内容がきれいに整理されて理解度がグンとアップしたということです。
文章を書きぬくのではなく、重要なポイントだけを箇条書きするので、書く量が最小限で済むのも魅力的に感じました。
また、自分で本の内容を要約することで、脳をフル稼働させてアウトプットした感覚があります。
文章の論理構造を意識しながら読む必要があるため、読解力のトレーニングにぴったりだと感じました。
コーネル・メソッドはこんな人におすすめ
- 読解力を鍛えたい人
- 文章を書き写すのは面倒くさいと感じる人
- 情報の取捨選択力を磨きたい人
一方で、本の内容によっては1ページにまとめるのは至難の業だと感じました。
慣れてくれば、必要な箇所だけを抜き出せるようになるとは思いますが、最初のうちは1章につき1ページ使うのもアリではないかと思います。
コモンプレイス
コモンプレイスは、15世紀に起源を持つ、歴史あるノートの取り方。
大きな特徴は、「KEY」を使って、情報をカテゴリごとに整理していく点です。
ルールに大きな決まりはないそうなので、今回は「本当に役立つ情報を確実に覚えられる「読書ノート」のつくり方。願望に基づいて読めば記憶に残る! – STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習」で紹介されていた方法をもとに、実行してみました。
コモンプレイスノートの作成手順は以下のとおり。
ポイントは、どんなKEYを設定するかです。
今回は、その本の内容を目次を見てある程度内容を理解したうえで、自分が獲得したい知識をもとにカテゴリわけしてみました。
コモンプレイスノートを作成するにあたって読んだ本は「Me time」です。
実際のノートがこちら!
実際にコモンプレイスノートを作成してみてわかったのは、最初のKEY設定が非常に難しいということです。
今回は、KEYを「自己分析の方法」「時間の使い方」「手帳術」の3つに設定しましたが、かえって本の論理構造がわかりにくくなってしまったような気がします。
本の内容を正確に理解するための方法というよりは、自分に役立つ情報だけを抜き取って効率よく読書したい場合に役立つでしょう。
コモンプレイスはこんな人におすすめ
- 本から役立つ情報だけ吸収したいという人
- 情報をパッとみてわかりやすいようにまとめたい人
KWL表
続いては、KWL表という読書ノートの書き方。
KWLとはそれぞれ、以下の頭文字を指します。
- What I Know.(私が知っていること)
- What I Want to learn.(私が学びたいこと)
- What I Learned. (私が学んだこと)
つまり、その本の内容について知っていること・学びたいと思っていること・実際に読んで学んだことをメモするのがKWL表です。
なぜすでに知っていることについても書くのかというと、本を読む前と読んだあとでの成長を可視化するため。
事前に知っていたことと学んだことの差が大きければ大きいほど、その読書は自分の教養を深めてくれたことになりますね。
それでは実際にやってみます。
今回読んだ本はこちら。
実際のノートがこちら!
KWL表を書いてみて思ったことは、自分がすでに知っていること・その本から学びたいことを書くことで自分の現状を踏まえたうえで、目的意識を持って読書できるということです。
事前に目的を意識することで、読み進めるうえで何が重要なのか見失いにくいようにも感じました。
さらに、自分がどんな知識を吸収したのか一目瞭然なので、成長を実感しやすく、モチベUPにもなるような気がします。
KWL表はこんな人におすすめ
- 本を読むうちに、なぜその本を読んでいるのかわからなくなってきてしまう人
- 自分の興味のある分野をさらに深掘りしていきたい人
- 読書を通じた自己成長を可視化したい人
一方で、自分の未知の分野の本を読む場合、Kの欄が空白になってしまうこともあるでしょう。
そうした場合は、ノート紙面の配分を調整するなどの工夫は必要かと思います。
また、今回は横にノートを区切って表を作成しましたが、縦に区切ったほうが書いた内容を比較しやすいかもしれません。
マッピングメソッド
続いてはマッピングメソッドのご紹介です。
この方法では、ノートの中央に学びたいことを据え、マップのように放射状に情報を書き込んでいきます。
1冊の本をマインドマップにしてしまうイメージですね。
マッピングメソッドを試すにあたって読んだのはこちらの本です。
実際のノートがこちら!
やってみて思ったのは、物事を視覚的に理解するためにはマッピングメソッドが最適だということです。
情報の関係性がパッとみてわかるので、全体像も把握しやすいと感じました。
マッピングメソッドはこんな人におすすめ
- 本の内容を視覚的に理解したい人
- 情報を網羅的に書きとめておきたい人
一方で、本の内容をまとめることに意識がむくので、自分で思ったことを書くスペースをとりづらいように感じました。
自分の意見や疑問に思ったことは、ノートの上からさらに付箋で貼っておくなどの工夫を加える必要がありそうです。
読書ノートの選び方のポイント
続いては、読書ノートを選ぶときに気をつけておきたいことをご紹介します。
ノートの大きさ
まず大切なのは、ノートの大きさ。
自分がどのような読書ノートの書き方をしたいのかによって適切なサイズは異なります。
例えば、ブックリスト方式でノートを取るのであればさほど大きなサイズである必要はないでしょう。文庫本サイズくらいで十分かと思います。
一方で、マッピングメソッドでノートを取りたいのであれば、大きめのサイズのほうが適しています。実際にやってみて、A4サイズのノートを見開きで使うくらいのスペースは必要だと思いました。
罫線の種類
読書ノートを選ぶときのポイントとして、罫線の種類も重要です。
基本的には横罫のノートでよいと思いますが、図表やイラストも書き込みたいという人は無地や方眼のほうが向いているかもしれません。
特に、マッピングメソッドで読書ノートをとりたい人は横罫だとやりづらさがあると思います。無地や方眼がおすすめです。
デザイン
せっかく読書ノートを書くなら、気分が上がるデザインのほうがいいですよね。
文房具店やLOFTなどのバラエティ雑貨店には、おしゃれなデザインのノートがたくさんあります。
ぜひお気に入りの一冊を見つけてみてください。
読書ノートにぴったりなおしゃれノート
それでは、読書ノートとして最適で、デザインもおしゃれなノートをご紹介します。
デザインのおしゃれさについては筆者の独断と偏見です!!
マークス(MARK’S) EDiT 読書ノート
おしゃれな読書ノートといえばコレ!
布クロス貼りの表紙がとってもかわいいですよね。
最初からフォーマットが用意されているので、読書ノート初心者さんにもぴったりです。
カラーも豊富なので、きっとお気に入りの1冊が見つかりますよ。
モレスキン(MOLESKINE)
世界中で愛されるモレスキンのノート。
ゴッホやピカソなどの著名な芸術家たちも愛用した歴史があり、裏写りせずひっかかりもなく書けます。
表紙は、ハードカバー/ソフトカバーの2種類がありますよ。
サイズ展開・罫線の種類も豊富なので、さまざまなノートの書き方に対応できます。
ムーミン100冊読書ノート
ムーミン好きなら「ムーミン100冊読書ノート」がおすすめ。
タイトル/著者名/出版社/読了日/メモ欄がフォーマットとして用意されているので、備忘録として簡単に読書ノートをつけたい人にはぴったりです。
また、A6サイズで小さめなので持ち運びにも便利ですよ。
LIFE ノーブルノート
今回筆者が検証に使用したのがこちらのノート。
裏写りもなく、すらすらと書けるのでお気に入りです。
デザインもとってもおしゃれですよね。
サイズ展開・罫線の種類も豊富なので、どんな読書ノートにもぴったりな1冊が見つかりますよ。
あなたにぴったりな読書ノートをみつけよう
今回は、たくさんある読書ノートメソッドから、主な書き方を筆者が実際に検証。
どの書き方にも長所と短所があるので、自分が読書ノートをつけることでどうなりたいのかということを考えたうえで、自分にあった方法を実践してみてください。