「せっかく時間をかけて本を読んだのに、何が書いてあったか全然思い出せない……」
「本に書いてあったことを実生活で活かしたいのに、全く頭に入っていなかった……」
誰もがそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?
筆者もそんな思いを抱えていた1人。
読書するからには、しっかり頭に定着させたいですよね。
そこで今回は、読書しても頭に入らない原因と対処法を、読書術に関する本などで徹底調査。筆者が、「実際に効果があった!」「これは取り組みやすそう!」と感じたものを厳選してご紹介します。
ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
この記事はこんな人におすすめ
- 読んだ本の内容をしっかり記憶に定着させたい人
- ビジネス書や実用書の内容を実生活で活かしていきたい人
- 自分にあった読書法を探している人
そもそも本の内容を頭に入れる必要はある?
まず最初に押さえておきたいのは、本当に本の内容をすべて頭に入れておく必要があるのかということです。
あなたが読もうとしているのは、どんなジャンルの本ですか?
実は、ジャンルによっては、頭に入れようと躍起になる必要はありません。
例えば、小説やエッセイであれば読む目的は基本的に娯楽として楽しむことですよね。
覚えることばかり意識してしまって、楽しめなければ元も子もありません;;
一方、ビジネス書や学術書の場合はどうでしょう。
読む目的は、知識を吸収することだったり、ノウハウを身につけることだったりしますよね。
この場合、本の内容を頭に入れることが重要になってきます。
つまり、娯楽ではなく、勉強としての意味合いが強い読書をする場合にのみ、内容をしっかり頭に入れる必要があるんです。
まずは、自分が何のために本を読むのか考えてみてくださいね。
読書しても頭に入らない原因は?
「よし、この本からたくさん学ぶぞ!」と意気込んで読み進めても、本を閉じて数分後にはもう何が書いてあったのか思い出せない。
どうしてこんなことが起こってしまうのでしょうか?
まずは、読書をしてもなかなか頭に入らない原因として、考えられることを紹介します。
そもそも本の内容に興味がない
あなたは本当にその本に興味がありますか?
もし、次のような理由で本を読もうとしているなら、本の内容をきちんと身につけるのは難しいかもしれません。
- 何でもいいから読書しなければいけないと感じているから
- 話題の本を読んで、トレンドについていきたいから
- 上司や先輩に薦められたから
- 有名な本だから
人って興味のないことには、集中して取り組めませんよね。
特に、普段あまり本を読まない人であれば、自分の興味のない本を読むのは苦行でしかありません。
読書は楽しみながらするものです。
まずは、自分が自然と興味を持てる本を読みましょう!
しかし、仕事の関係で興味がない本をどうしても読まなければならない場合もあるかと思います。
そんなときは、自分の仕事内容とその本がどういう繋がりがあるのか、
どんなふうに役立てられるのかということに注目してみると徐々に興味が湧いてくるかもしれませんよ。
自分の読解レベルよりずっと高いレベルの本を読んでいる
本屋さんにいるときって、いつもより読書へのモチベーションが高いので、ついつい難しそうな本をとってしまいませんか?(筆者もよくあります)
でも、実際に読んでみると知らない専門用語が飛び交っていたり、複雑な論理構造をしていたりすることもしばしば。
「自分には難しすぎる」と感じたら、思い切ってその本は一度手放してしまいましょう。
その本に関連する、より平易な本から始めてみて、いつか再チャレンジしてみることをおすすめします。
「8割は理解できるけれど、残りの2割はわからない」くらいの難易度がちょうどいいですよ。
集中できない環境で読んでいる
読書をするときの環境選びも大切です。
基本的には静かな場所が好ましいですが、ほどほどの雑音がある場所のほうが集中できます。
その理由は、雑音があるとその音を制御して目の前のことに集中しようとする脳のメカニズムが働くから。
例えば、カフェや電車の中、晴れた日の公園もおすすめです。
注意してほしいのは、集中を妨げてしまうもの(テレビやスマホなど)が目に入らない場所にするということ。
目の前にスマホなどがあると、連絡が来ていないか気になったり、通知が来たりしてしまいます。
読書をするときは、目の前に本だけがあるようにしましょう。
目的意識がない
「そもそも本の内容を頭に入れる必要はある?」でも軽く触れましたが、自分はどんな目的でその本を読みたいのか意識することはとても大切です。
読書に対するモチベーションを維持するには、具体的な目標が不可欠。
- 本を読んだあとの自分はどうなっていたいのか
- 本の内容をどのように実生活へ活かすのか
- 本からどんな情報を獲得したいのか
などを明確にしておくことをおすすめします。
速く読もうとしている
世の中には速読に関する情報が溢れていますが、筆者は速読はすべきでないと考えています。
「知識を操る超読書術」の著者であるDaiGoさんによれば、読むスピードをあげるほど本に対する理解度は下がってしまうとか。
読書に割ける時間が少なく、早く読みたいと考えるのもとてもよくわかりますが、それで理解度が落ちてしまっては元も子もありませんよね。
特に、読書に不慣れなうちは速く読もうとせず、丁寧に理解しながら読み進めましょう。
効率よく本の内容を頭に入れる14の方法
それでは、どうすれば読んだ本の内容をしっかりと覚えておけるようになるのでしょうか。
今回は全部で14個の方法をご紹介します。
自分に合いそうなものを選んで、ぜひ実践してみてくださいね。
アウトプットする前提で読む
筆者が最もおすすめするのは、「アウトプットする前提で読む」という方法です。
人間は、何度も利用される情報は忘れにくいとされています。
「読んだら忘れない読書術」の著者である樺沢紫苑さんによれば、最初に本をインプットしてから7〜10日以内に、3〜4回アウトプットすることが大切だとか。
簡単にできるアウトプットには次のようなものがありますよ。
- メモやアンダーラインを引きながら読む
- 本の内容を人に話す、おすすめする
- SNSで感想をシェアする
- レビューを書く
実際に、筆者も本の内容をSNSでシェアするようになってからは、どこがポイントなのか意識しながら読むようになり、読んだことを忘れにくくなりました!
ちなみに、こちらが筆者のインスタアカウント(読書垢)。
興味のある方はぜひフォローをお願いします!
@kotomi__bookstagram
また、読書ノートをつけてアウトプットしてみたいという人にはこちらの記事がおすすめです。
自分の興味関心に合った本を読む
「読書しても頭に入らない原因は?」でも触れましたが、人間は自分の興味がないことには真剣に取り組めません。
本を選ぶ際は、表紙や帯をみて自分がワクワクしたものを選ぶようにするといいですよ。
知的好奇心が湧いてくると、脳からはドーパミンが分泌されるため、記憶にも残りやすくなると言われています。
その本から何を得たいのか意識する
本を読む際には事前準備も必要。
目的意識がなければ、読書のモチベーションは長続きしません。
「なぜこの本を読もうと思ったのか」「読んだあと、自分はどうなっていたいのか」ということを前もってメモしておき、栞代わりに使うと、常に目的を意識しながら読めるのでおすすめです(メンタルマップという方法)。
集中できる環境で読む
本の内容が頭に入らないのは、読んでいる環境が悪いのかもしれません。
目の前にスマホやテレビをおいたまま、読書していませんか?
あまりにも騒がしすぎる場所で読んでいませんか?
本の内容を頭に入れるためには、真摯に本と1対1で向き合えるような環境を整えましょう。
繰り返し読む
一度読んで理解できなかった、頭に入らなかったからといって諦めてはいけません。
受験勉強だって、何回も何回も繰り返し復習して頭に入れていきますよね?
ごく一部の天才でもない限り、さらっと読んだだけで完璧に覚えることはできません。
わからなかったらもう一度読めばいい、くらいの気軽な気持ちで読書するのがおすすめです。
内容を要約してみる
本の内容をアウトプットすることと関連していますが、要約することもとても有効な方法です。
自分の言葉でまとめることで、記憶に定着しやすくなりますよ。
ポイントは、1章を30文字程度にまとめ、本全体を140字程度にまとめること。
情報を取捨選択する力も身についていきます。
読みたいところだけ読む
本は最初から順序通り、1言1句漏らさずに読まなければいけないと思っていませんか?
それは必ずしも正しくありません。
ストーリーのある小説であれば、すべてを順序通り読むべきですが、ビジネス書や実用書であれば、自分の興味のあるところを読めば大丈夫です。
また、自分の知的好奇心を真っ先に満たすことでドーパミンが分泌されて記憶に残りやすいという効果もありますよ。
そうは言っても、自分の興味がなかった領域にもチャレンジしたいという場合もあると思います。
その場合は、マインドマップなどを使って自分の関心のあるジャンルと紐付けていくのがおすすめですよ。
思ったことや感情を書き込みながら読む
人間は心が動いた出来事は忘れにくい傾向にあります。
子どもの頃、サンタさんにもらってうれしかったプレゼントのことや、受験に失敗して落ち込んだことなど感情が揺れ動いたことは、覚えておこうとしていなくても案外記憶に残っているものですよね。
本を読むときも、自分の感情が動いたなと思ったらすぐにメモすると記憶に残りやすいです。
「びっくりした!」「おもしろい!」など一言でOKですよ。
これだけで、本の内容がグッと頭に入ります。
著者にツッコミを入れながら読む
続いて紹介するのは、著者にツッコミを入れながら読むという方法。
常に批判的な視点を持ちながら読むことで、内容への理解度は深まります。
どうしても納得できなかったり、理解できなかったりした部分は、自分でさらに調べるともう簡単には忘れなくなりますよ。
目次から内容を推測してから読む
読み飛ばしてしまうことも多い、本の目次。
しかし、目次をしっかり活用することで本の内容はかなり頭に入りやすくなります。
方法は簡単で、本編に入る前に目次を見て内容を予想しておくということ。
著者はおそらくこんな主張をしたいだろうと推測してメモし、実際に読んでからその内容を並べて書く。
そうすることで、本から得られた知見が明確になりますよ。
ポモドーロ法を使いながら読む
読書をするときに、制限時間を設定するのも効果的な方法です。
時間内にきちんと本を理解しなければという、適度なプレッシャーがかかることで集中力がUPしますよ。
なかでも筆者がおすすめするのは、ポモドーロ法という時間術。
高い集中力を維持することができます。
ポモドーロ法の手順は以下のとおりです。
- 25分間読書する
- 5分休憩する
- 上記を4セット繰り返す
- 30分休憩する
ぜひ試してみてくださいね。
寝る前に読む
寝る前の読書は、本の内容を脳に定着させるために効果的と言われています。
眠っている間に本の内容が反芻されて、記憶に残りやすくなるためです。
さらに、体のリラックスを促す副交感神経が優位に働くため、眠りやすくなるといううれしい効果もありますよ。
ただし、寝る前の読書の際はブルーライトによる脳の覚醒を防ぐため、電子書籍ではなく紙媒体の本を読むようにしましょう。
買った直後に読む
本の内容を頭に残りやすくするためには、「読みたい!」というワクワクした気持ちを大切にする必要があります。
買ってからしばらく放置された本って、買った直後に比べると「読みたい!」という気持ちが薄れてしまうような気がしませんか?
筆者の家には、そうやって積み重ねられた本がたくさんあります;;
ワクワクした気持ちはドーパミンの分泌を促すので、記憶にも定着しやすいんです。
そのため、買った本はできるだけ早く読むことをおすすめします。
音読する
音読することは、内容の理解にとても有効です。
学生時代、国語の授業でも音読したことありますよね。
目でもみた文章を声に出し、自分の耳で聞くことで五感が刺激され、文章の構成を掴みやすくなりますよ。
また、声に出すということはアウトプットでもあるので、インプットと同時にアウトプットが可能になり、脳が活性化します。
効率的な読書法をもっと知りたい人におすすめ書籍
さらに、詳しく効果的な読書法について知りたい人には次の3冊がおすすめです。
ぜひ参考にしてみてください。
知識を操る超読書術(DaiGo)
圧倒的な知識量かつわかりやすい話し方で人気のDaiGoさん。
本書では、科学的根拠に基づく効果的な読書法について解説しています。
どれも簡単に実践できるものばかりですよ。
特に、スキミングと言われる拾い読みの手法は目から鱗でした。
東大読書(西岡壱誠)
偏差値35から東大に合格したという経歴を持つ、西岡壱誠さんによる著書。
5つのステップを踏むことで、読解力や理解力の向上だけではなく、情報を「使える知識」へ昇華させることができるようになります。
読書を通じて、一生モノのスキルを身につけたい人は必読ですよ。
読んだら忘れない読書術(樺沢紫苑)
スキマ時間だけで月に30冊の書籍を読むという著者の樺沢紫苑さん。
せっかく本を読むなら、自己成長に繋げたいと思っている人におすすめです。
自分の今の読み方を見直すよいきっかけを与えてくれますよ。
しっかり身に付く読書法をマスターしよう
今回は、「せっかく本を読んでも全然頭に入らない」とお悩みの人のために、本の内容が定着しない原因と対応法をご紹介しました。
たくさんの方法をご紹介しましたが、すべてを実践する必要はありません。
ぜひ試行錯誤しながら、自分にあった読書法を確立していってくださいね。